種を包んでいる皮が乾燥して縮んで、中の種が自力ではじけ飛ぶ・・・
 乾燥した花柱が、突然はじけて上に跳ね上がり、根元に抱えていた種を飛ばす。これは、難しく言うと乾燥による死細胞組織の収縮の違いによる【乾燥型=乾湿運動】と言われます。伊吹山では、ハクサンフウロなどゲンノショウコの仲間やクサフジ、イブキノエンドウ、キバナノレンリソウなどマメ科の植物があげられます。
ハクサンフウロ
(フウロソウ科 フウロソウ属)

▲裏から見ると・・



2009.09.19
3合目高雄

カラスノエンドウ
(マメ科 ソラマメ属)
カスマグサ
(マメ科 ソラマメ属)
2007.06.06
2007.06.06

コスミレ
(スミレ科 スミレ属)

 乾燥によって果皮のはさむ力が増大し、それによって種を押し出す。(果皮片が構造の異なった三層の細胞群からなり、異なった乾燥化により外側の層がより収縮を起こすため)他にはマンサク・トウダイグサの仲間とシキミ・コクサギ

 


果実が熟すとたっぷり水を含んで膨張し、耐えられなくなって暴発するしかけ・・・
 ホウセンカもこのタイプです。昔ホウセンカの実をつまんで、はじかせて遊んだことありませんか?ツリフネソウは、果実の壁が2〜3層になっていて、内側は厚みがあり小さい細胞で、外側は薄くて大きい細胞になっています。ここに圧力がかかると、突然、壁が内側に巻き込まれて5つに割れ、その力で中の種が飛び出す。だいたい2〜3メートルとぶそうです。
 ツリフネソウの種は、この自動散布の生タイプの中では、一番重たい種だそうです。少し重いほうがよくとぶからです。ツリフネソウ属の学名のインパチェンスは「我慢できない」とか「耐えられない」の意味。キツリフネの学名は、Impatiens noli-tangere(ノリ・タンゲレ)種小名のノリタンゲレは「私に触らないで」の意味だそうです。イギリスでもnever touch me と言われているようです。他にカタバミ・クワクサもこの生タイプ