2001.12月
うっすらと落ち葉に積もった新雪を踏んで

文と写真=藤本秀弘

 山門水源の森では、今年もすでに初雪が降りました。うっすらと落ち葉に積もった新雪を踏んで林内を散策するのはまた格別です。既に落葉が完了した林内は、今まで とは違った様相で私たちを迎えてくれます。
散策路は落ち葉を踏んで
散策路は落ち葉を踏んで
南部湿原と西山
南部湿原と西山
 林間からかいま見える湿原の景観は、ひ と味違った山門湿原を感じられます。3万年の歴史を感じるのもこんな時期の、この景観からです。
また、葉を落とした樹木の樹幹の文様は木々の生い立ちを語っている ようで、ついついカメラのシャッターを押したくなります。
色鮮やかな天蚕
色鮮やかな天蚕
冬にも菌類発生
冬にも菌類発生

 そんな光景に見入っていると、その先の梢に早春を思わせるような天蚕の黄緑色に出会うのもこのシーズンならではの楽しみです。

 積雪の表面には、シカ、イノシシはいうに及ばす多くの動物の 足跡が観察できる楽しみが加わりました。青く澄んだ空をバックに下から見上げるブナの梢には、宿り木の緑のきれいなのもこのシーズンです。
凍結が始まる池塘
凍結が始まる池塘

 湿原の池塘では、日夜凍結と融解とが繰り返され日によっては、凍った池塘の素晴らしい文様が楽しめます。

積雪の上 には動物の足跡
積雪の上 には動物の足跡
マフジ
幹に巻き付くマフジ
 あれほど池塘にうごめいていたイモリもすっかり冬眠に入って、1年中で最も静かな湿原に戻っています。降雪や時雨で池塘の水位も上昇し、湿原らしさが戻るのもこの シーズンです。
冬枯れのブナ林
冬枯れのブナ林
様々な樹形
様々な樹形
 出発地点では、来春から使用できる便所(バイオ浄化システム)の工事が始まります。
それまでは湿原の富栄養化防止のため、水源の森内での用便をしないようにしてください。
貧栄養であるからこそ、特異な動植物が生息しているのですから皆さんが山門水源の森でまた新しい発見をされることを祈っています。藤本秀弘

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