5月11日西浅井町主催の『ミツガシワが迎える山門湿原』をテーマにした観察会が実施された。前夜は久しぶりの強雨で、実施が危ぶまれました。が11日は集合時間には小雨が残るものの、自然をこよなく愛する人々が県内のみならず大阪からも駆けつけられました。
5月の観察会参加者記念撮影
5月の観察会参加者記念撮影
霧に隠れる健脚コースと中央湿原灌木帯
霧に隠れる健脚コースと中央湿原灌木帯
「健脚コース」「散策コース」「湿原コース」の3班に分かれて文字通り煙霧の水源の森を楽しみました。

おばあちゃんと一緒に観察会
おばあちゃんと一緒に観察会

 霧は立ちこめたものの雨は行動を束縛することなく、霧がかかる新緑の森は、幻想的でピンクのタニウツギ、レンゲツツジ、雨に濡れたヤマボウシが印象的でした。

未だ白くないヤマボウシ→

未だ白くないヤマボウシ
レンゲツツジ
中央湿原のレンゲツツジ
出そろったモウセンゴケ
出そろったモウセンゴケ
巨岩に根張るアカガシ  健脚コースでは、ブナは既に新緑から深緑に変わろうとしている反面、コナラがようやく花を付けたものも見られるといった状態で高度差300m弱の水源の森内での変化も楽しめました。


散策コースの参加者

←巨岩に根張るアカガシ

健脚コースに多いエゾユズリハの新芽が雨に濡れた光景に息を呑む美しさと感動された参加者もおられ、煙霧の中の観察会も格別の味わいというのが参加者の総評でした。 どうしても雨や雪の野外観察は敬遠しがちですが、自然界の変化はそんなときにも休み無く進んでいることを自分の目で確かめることが、より自然を理解する手助けとなります。これから雨のシーズンです。

 早かった春の訪れは、今も続いているようでミツガシワは一部咲き残っていたものの、大半は果実となり6月中旬には種子が落ちることになるでしょう。

ミツガシワの果実→

一夜明けた中央湿原
↑一夜明けた中央湿原

ミツガシワの果実

モリアオガエルの産卵
始まったモリアオガエルの産卵
 一番の驚きは、モリアオガエルが既に産卵を開始していたことです。例年梅雨入り後が産卵の本番ですから、今年は他の生物の動きも含め随分と早いことになります。もっとも産卵の最盛期はこの調子でいけば5月下旬ということになりそうです。
ところで今年もマルバマンサクの葉が枯れています。昨年は4月の段階で枯れたのですが・・・。昨年のように水源の森の総てのものが枯れているというわけではありませんが、観察した半数が下の写真のように枯れていました。この原因は全くわかりませんが、昨年のミズナラの枯れ、近隣地域の松や杉枯れ、マキノ町の広葉樹枯れ等気がかりなことが続発しています。
枯れたマンサクの葉
 広域的に大気汚染の影響が出ているというようなことがなければいいのですが・・・。今後とも追跡調査をしてゆく必要がありそうです。

←枯れたマンサクの葉


落葉進むアカガシ林
↑落葉進むアカガシ林

 湿原のシカ害は、昨年ほどではないのですが続いています。被害にあっているのは、大きな個体が多いようです。
 6月の観察会は23日(日)です。モリアオガエルの卵塊が最高潮になるはずです。
文・撮影:藤本秀弘
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