里の桜は観測史上初めてという早さで滋賀県を駆け抜けてゆきました。
 山門水源の森の樹木では、今タムシバが散り、クロモジが満開、キンキマメザクラが散り始め、カスミザクラは蕾堅しといったところです。
 ブナ・ミズナラは、湿原の周辺では葉が開き始めていますが、山頂部では開いているものもあれば、未だ1週間後とまちまちです。
 上の写真の山頂近くの新緑は、芽吹いているブナのものです。ブナの森では、右の写真のように個体によって異なっています。


▲ブナの新芽

芽吹いたブナと未だのブナ▲芽吹いたブナと未だのブナ
ブナの森で寝ころんで
▲ブナの森で寝ころんで・・・
芽吹き始めた水源の森
▲芽吹き始めた水源の森

 目を地表に転ずると、そこはスミレ苑かと見間違えるほどの群生が各所で見られます。
 山と渓谷社から刊行されている「日本のスミレ」の中のワンカットのような景観です。どのコースでも可憐な姿を楽しむことが出来ました。

 前号で紹介したシュンランは、淡い黄緑色の花が日陰で優美さを誇っています。
所狭しと紫が輝く、シハイスミレ
▲所狭しと紫が輝く、シハイスミレ

▲:シュンラン
 イワカガミは花芽が顔を出したところで、後10日もすればピンクの花が楽しめます。

この花は東回り健脚コースの四季の森との分かれ道の少し上で見られます。

それほど広い分布はしていません。
湿原の東側にもあるんですが・・・。

▲イワカガミの花芽
この時期の圧巻なのには、スミレ類ともう一つトキワイカリソウがあります。
桃紫色のトキワイカリソウ
▲桃紫色のトキワイカリソウ
 あまりにも可憐すぎて、しかもひ弱そうに見えるものですから、そっと眺めておきたいという気になりますが、よくよく観て見てください。
水源の森には上の3種類の色の違うものがあるんです。既にお気づきになっていますか?

 こんな目でじっくり眺めるとまた不思議さがよぎってきます。
淡いピンクのトキワイカリソウ
▲淡いピンクのトキワイカリソウ
白花トキワイカリソウ
▲白花トキワイカリソウ

さてシーズンが近づいたミツガシワの情報です。
昨年は、霜害とシカの食害で見事な白の絨毯を見ることができませんでした。

さて今年はどうでしょうか。

ぼちぼち花芽が出始めてきましたが、
今年もシカが既に新芽を食っています。
ミツガシワの花芽
▲ミツガシワの花芽
シカに食われたミツガシワの新芽
▲シカに食われたミツガシワの新芽
 これから1週間くらいが新芽のラッシュになるはずてすが・・・。

今のところ昨年ほどの被害ではありませんが、これからが勝負です。

14日現在では、右の写真のような太い花芽が少ないのが気がかりです。
 山門湿原も数年前までは、深泥ケ池ほどの密度はありませんが見事な開花が楽しめました。

シカという自然の動物だけに、ただただせめて花芽だけは残しておいてと祈るばかりです。

 もちろん深泥ケ池は、富栄養化してきてミツガシワが巨大化したり、貴重生物の絶滅が問題化しています。
深泥ケ池のミツガシワ
▲京都・深泥ケ池のミツガシワ(2002/4/11)
 水源の森がこのような問題を起こさないように富栄養化には極力気を配らねばと思います。
幸いトイレも5月から使えますから。 いずれにしても新緑の水源の森へお出かけください。

【写真解説】撮影は京都深泥ケ池以外は総て4月14日撮影です。

文・撮影:藤本秀弘
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