11月10日本年最後の西浅井町主催の観察会が行われました。今回は、午前中西浅井町の行事の都合で午後2時から湿原往復コースで行いました。天気予報では、午後俄雨ということでしたが、見事にはずれ快晴の観察会となりました。開会式には町長・湖北ロータリーの会長からの環境保全こそが21世紀の課題であり、そのために各人が努力してゆこうとの挨拶の後60名余の参加者が湿原に向かいました。
参加者の皆さん(南部湿原)↑

 既に日は西に傾き、紅葉したコナラ、ヤマモミジ、ミズナラ、シロモジ等々をすかし見つつ湿原に向かいました。途中エゾリンドウやセンブリ、アキノキリンソウなど秋の名残の花々もありましたが、既に日が当たらず堅くつぼみを閉じていました。

北部湿原を観察→

北部湿原を観察
紅葉真っ盛りの北部湿原灌木帯
←紅葉真っ盛りの北部湿原灌木帯

 特にシロモジの透き通るような黄色には感嘆の声の連続でした。11月3日筆者は雨中健脚コースのパトロールに出かけましたが、山頂部のブナの森では紅葉が最盛期で既に落葉が始まっていまっており、ミズナラが紅葉中といった感じでした。湿原および四季の森周辺はコナラが大半を占めているため、最盛期直前の状態でした。

木枯らしが北部湿原のヨシ原をなびかせて→

 今回の参加者の中には、地元の方で30年ぶりで来てみて変貌に驚かれていたり、遠く愛知県からの方もおられ、まだこんな集落に近いところに幻のような湿原が残されていることに感動され、何とかこの状態が続いてくれるようにと話された言葉には、「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」の今後の活動の重大さを再認識させられました。

北部湿原のヨシ原
紅葉が進む湿原南東部の林内→

斜光で見る中央湿原と西側山地↓
斜光で見る中央湿原と西側山地

紅葉が進む湿原南東部の林内
シカに荒らされた池塘 ←シカに荒らされた池塘

 既号でも書きましたが、湿原内部のシカの被害が拡大しています。北部・中央・南部どの湿原も縦横無尽に獣道があり、中央湿原では一泊したのではというベットまである始末です。
 南部湿原の池塘のミツガシワは、池塘に入って地下茎を喰うことが続いており、来春のミツガシワの開花は壊滅的ではないかと心配しています。

展望台から眺めた中央・北部湿原→

 湿原内のイモリが冬眠に入る時期になってきました。3日の雨中では、湿原から山地に向かう個体があちこちで散見されました。
 この日健脚コースの頂上付近で70Kgを超える巨体のイノシシに遭遇いたしました。
 一瞬ついにツキノワグマかと身が縮みましたが、凝視するとイノシシでどうやらドングリを喰っていたようです。
 四季の森では、このイノシシの掘り起こした跡がかなりの長さで確認できました。夜の水源の森は、相当にぎやかなようです。

展望台から眺めた中央・北部湿原
南部湿原手前の紅葉に息を飲む ←南部湿原手前の紅葉に息を飲む

 さて10日の観察会には、読売新聞大阪本社から取材にこられました。取材の主旨は、いろいろなジャンルのインターネットのHPと活動状況を紹介するためのものです。月末の火曜日の夕刊に掲載される予定だそうです。

中央の展望台に向かう参加者→

 さて今年の5月からの観察会の参加者数は1000人前後となりました。もちろんそれ以外に湿原を訪れた方々もおられますので、推定ですが、1500〜1700人くらいの人が水源の森を訪れられたことになります。

中央の展望台に向かう参加者
雨中のミヤマウメモドキ
←雨中のミヤマウメモドキ

 しかし、皆さんのマナーは非常によかったと思います。
 湿原内の盗掘も全く無かったと思っています。年内に入り口にトイレが設置されることになっています。晩秋から初冬の湿原も味わいがあります。

注:掲載写真の無断複写および使用することを固く禁じます。
写真提供は、当会員藤本秀弘氏のご厚意によるものです。